羽生結弦の中国でのアクシデントについて
羽生結弦選手の中国でのアクシデントについてはみんなよく知っていると思います。
その点について個人的な意見を書き残したいと思います。
なぜ、書き残したいと思ったかというと私がNAVERまとめでまとめた記事
の反響があまりにも大きく、多くの方がこの記事をTwitterで拡散してくださっただけでなく自分の意見をツイートされており、その意見をみているうちにまとめ内では書ききれなかった個人的な見解を書き残したかったからです。
私は二児の父親という立場であり、羽生結弦選手の倍以上生きています。
もちろん、向こうは金メダリストでありわたしはただのおっさんです。
しかし、もし私が羽生結弦の親なら「やめさせて欲しい」と思ったでしょうしやめさせるべきだと思います。
でも大事なのはそこじゃなくて
『あの場にいたら言えていたか』ということに尽きると思います。
松岡修造さんと解説の佐野稔さんの反応は興味深いと思います。
あの時衝突の瞬間から数分は二人とも強行出場に否定的でした。
松岡さんは「やめさせるべき」とはっきり言っておられました。
しかし、いざ出場が決定すると興味は「羽生結弦選手の意志を尊重する」方向へと傾き、いつの間にか美談になってしまいました。
私はあのまとめを作成した時最初は実は「美談・感動」を中心に作成していました。
なぜなら私自身羽生選手のフリーをみて感動しましたし、涙が出たからです。
しかし、脳震盪、ジャンプが頭にかかる負担などを調べていくうちにタイトルが
『羽生結弦のフリー、本当に出場するべきだったのか』に変わってきました。
そして二度目に録画したものを観た時、自分の感情が全く違いました。
「いつみても感動する映像」とはとても言えません。
同じものを観ているのに最初と二度目とではここまで変わるものかと思いました。
皆さんは、この一連の流れをどう思われましたか?
地震の事を思い出しました
阪神大震災があっても東日本大震災があっても、実体験のない人はそれでもどこか遠い話だと考えます。
私は心のどこかでやはり「自分は大丈夫だ」と考えています。
でも、地震についての体験談、知識を取り入れるに連れて「地震に対する見方が変わっていった」のも事実です。
まして、体験された方はそれ以上に様々な感情、悩み、苦悩を持っておられると思います。
今回の羽生結弦選手の場合、「脳震盪が体に及ぼす恐ろしさ」を知っている人は間違いなく強行出場は無謀行為の何ものでもなかったと思います。
羽生結弦だからこそ美談になったに過ぎず、19歳の若者が勢いに任せて行った自殺行為とも言えます。
果たしてこの事は羽生選手が日々口にしている「ファンのため」といえるのでしょうか?
為末さんがツイートしていた
気持ちの強い選手はどんな状況でもいくらでも頑張ろうとするわけだから、選手を命の危険から守るのが競技会側とメディアだと思う。
— 為末 大 (@daijapan) 2014, 11月 8
はなるほどなと考えさせられました。
また
羽生選手の件。日本のスポーツ界に脳震盪の危険性がいかに伝わっていないかがよくわかります。頭をぶつけて詳細な検査もせずにプレイを続けるなど危険極まりない!
— 全国柔道事故被害者の会(JJAVA) (@judojiko) 2014, 11月 8
このツイートをRTしたのはカナダGPで優勝した無良崇人選手だったということも興味深いと思います。
佐野稔さんも、松岡さんも2人もアスリートとして一線で活躍された(される)方ばかりです。
華やかさも、恐ろしさも知っておられる人たちです。
だからこそ「競技をやめて欲しい」「選手を生命の危険から守ってほしい」という第一声には共感します。
地震も今回の一見も、世の中の痛ましい事件もそうですが何でも
「アクシデントが起こってから対処する」方向性があるという現実があります。
これまで書いてきたことはすべて「事が起こった後だから」言えることで、いずれにせよ虚しい響きに過ぎません。
しかし、このアクシデントを踏まえた問題提起がなければさらにひどい犠牲者を増やすだけです。
6分間練習のあり方、医学的見解に基づいた明確なガイドラインなど、見直す点はあるかもしれません。
以上、自己矛盾していますが、19歳金メダリストの凄い若者を冷静にさせる大きな力が必要な気がしてなりません。
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