カッシーニ土星探査機が描いた地球、六角形の発見は素晴らしい、いよいよグランドフィナーレ
土星から見た地球、土星の北極にあった六角形の発見など数々の功績を遺した土星探査機カッシーニ。
彼が最後のミッションに臨んでいます。
感動せずにはいられない…。
カッシーニが最後のミッション
20年前に打ち上げられ、土星の輪の鮮明な映像を撮影するなど数々の成果を上げてきた探査機、「カッシーニ」
最後のミッション「グランドフィナーレ」が、2017年4月22日から始まった。
NASAは約32億6000万ドル(約3600億円)を投じたこのミッションを、2017年9月15日に完了させる。
担当者は、「これまでにない発見ができることを期待している」と話していました。
カッシーニ土星探査機とは
「カッシーニ」は、NASA、アメリカ航空宇宙局などによって開発され、1997年に打ち上げられた土星探査機
正式名称を「カッシーニ・ホイヘンス」という
2000年に木星の近くを通りすぎた後、2004年に土星を回る軌道に入りました。
その後は、惑星探査機「ホイヘンス・プローブ」を切り離して衛星タイタンに着陸させて貴重なデータを収集しました。
これまでの功績
2005年には、最大の衛星タイタンの地表に小型の探査機を投入することに成功しました。
そして、土星の北極に存在する六角形のジェット気流の様子を初めて完全に観察し、土星両極の巨大なハリケーンを発見します。
2007年9月10日には、表面が暗い部分と明るい部分に非常にはっきりと分かれているという特徴を持つ衛星「イアペトゥス」に接近して調査を実施。
海底にある地表の割れ目から上空に向かって水蒸気が噴き出していることを観測しました。
2014年には衛星エンケラドスの内部に地下の海があることを示す証拠を見つけ、微生物などの生命を育むことができる環境が存在する可能性が指摘されました。
2015年10月28日には、衛星「エンケラドゥス」が氷のプルームを活発に吹き上げていることを発見します。
カッシーニは単に土星の観察だけでなく、土星の環の後ろに見える地球とその傍らにある月の姿も、さまざまな角度から細部までくっきりととらえました。
それにより、月の裏側の状態は、宇宙時代が幕を開けて初めて知られるようになりました。
カッシーニがこの画像を撮影できたのは、探査機の視点から見た場合に、太陽が一時的に土星の裏に隠れて光がほとんど遮られたからです。
NASAは一般の人々に対して、記念に空を見上げ、土星を見つけて手を振り、写真をネットで共有するよう呼びかけ、世界中の20000人を超える人々がそれに応えました。
今回期待されていること
土星を周回する軌道到着から13年目を迎える今年、カッシーニに残された燃料はまもなく尽きます。
衛星の重力を利用して進む方向を変え、日本時間の26日午後5時以降、土星の表面と、最も内側の輪の間に入りました。
カッシーニが今回の突入探査を乗り切ることができれば、早ければ同27日午前3時5分(日本時間27日午後4時5分)には地球との無線通信を再開。
「画像や他の観測データは、通信の確立後速やかに送信され始めるはず」と、NASAは述べています。
最後の任務では、土星最大の衛星、タイタンの重力を利用して、土星の周りを6日半かけて大きく回る、だ円形の軌道に修正します。
巨大な台風やオーロラなどを観測するほか、長年、謎とされてきた輪の質量や土星の一日の周期の長さなどを明らかにしたいとしています。
実際に、土星の大気圏に近づいて大気のサンプルも採取し、大気の状態についても調べます。
最終的にはカッシーニを土星に突入させ、猛烈な嵐の中で燃え尽きる寸前までデータ収集を行う予定です。
感動をありがとう、お疲れ様でした!
カッシーニはこれから輪の内側に22回入って観測したのち、9月の引退時には大気圏に突入します。
カッシーニ・プロジェクトのメンバーたちは、最後のミッションを楽しみにしていると述べたが、同時に名残惜しそうだった。
メンバーの一人は「この別れのキスの後、カッシーニは土星に突入する。突入すれば、戻ることはできない。これは片道切符だ」
「この素晴らしい、小さな探査機に別れを告げるのは本当につらい。今まで、たくさんの偉大な科学的成果を我々にもたらしてくれた」と述べました。
日本からも、感動をありがとう、お疲れ様でした、の声であふれています。
Twitterの声
・この前NASAの写真の土星綺麗だなーって思ってたんだけど、カッシーニ任務終了かー。お疲れ様でした
・土星観測のカッシーニの最後のミッション!!!!!土星の輪の内側で観測する事が判明!土星に生命がいる事が確認出来たのもカッシーニのお陰!最後は土星の大気圏に突入するらしい、今までお疲れ様でした!
・カッシーニ、最後のミッションの後は、土星に落ちて消えてしまうのね機械とはいえ健気で泣けるなぁ
・人間のエピソードにはあんまり感動しないのに、人工衛星や新幹線(中越地震のときの)のけなげさにはホロリとしてしまう カッシーニおつかれさま
・カッシーニさんへ ありがとう。私はあなたが送ってくる写真に何度も心を動かされました。宇宙に漂うほんのわずかなものなのかもしれないけれど、土星や、その衛星の魅力を教えてくれた!私はとても感動しています。今でも。今まで送られてきた写真のことを私は忘れません。忘れられない。ありがとう。
・カッシーニが活動を終えるまであと4ヵ月とちょっと。 子供の頃から図鑑で見ていた土星の写真とか、色んなものをカッシーニに見せてもらった。 学校から帰ってよく図鑑を開いていた夕方を思い出す。 ありがとうカッシーニ。太陽系で一番美しい惑星で安らかに眠ってね。最後の任務も見届けます。
まとめ
20年かけて宇宙を飛び、土星という未知の惑星を調べ続けた土星探査機「カッシーニ」
単なる機械に過ぎませんが、そこに至るドラマに感動すら覚えます。
最後に
「Everyday I listen to my haert ひとりじゃない」
という歌詞を贈ります。木星だけど…。
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