逆転敗訴の「サッカーボール裁判」父親のコメントが泣ける




サッカーボール裁判の最高裁の判決は逆転敗訴となりましたが、判決が出るまでの10年間はあまりにも長く、両家族にとって本当につらい期間になったと思います。

■サッカーボール裁判、10年の争いに決着

異例の遺族逆転敗訴という結果に
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最高裁は、監督義務を怠ったとして両親に賠償を命じた一、二審判決を取り消し、男性の遺族の請求を退けた。
出典 男児蹴ったボール避けバイク転倒 親に監督責任なし 最高裁、賠償請求を棄却 | どうしんウェブ/電子版(社会)

「親は、目の届かないところで子どもが他人に危険が及ぶような行動をしないよう、日頃からしつけをする義務がある。」
出典 子どもの事故「偶然」で親の責任免除認める判断 NHKニュース

「しかし、校庭でサッカーゴールに向かってボールを蹴るといった、通常は危険がない行為によって、偶然事故が起きてしまった場合は、原則、親の賠償責任は免除される」
出典 子どもの事故「偶然」で親の責任免除認める判断 NHKニュース

最高裁判所第1小法廷の山浦善樹裁判長。

これにより遺族の敗訴が確定した。4人の裁判官全員一致の判断。
出典 男児蹴ったボール避けバイク転倒 親に監督責任なし 最高裁、賠償請求を棄却 | どうしんウェブ/電子版(社会)

■サッカーボール裁判の経緯

それは少年の他愛もないサッカー練習から始まった
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事故は2004年2月25日夕に愛媛県今治市で起きた。
出典 子供の蹴ったボールで事故、親の責任認めず 最高裁  :日本経済新聞

当時小学6年の11歳男児が放課後、校庭で友人とサッカーの練習中、蹴ったボールが道路に飛び出し
出典 男児蹴ったボール避けバイク転倒 親に監督責任なし 最高裁、賠償請求を棄却 | どうしんウェブ/電子版(社会)

バイクで走ってきた85歳の男性が避けようとして転倒する事故が起きました。
出典 子どもの事故「偶然」で親の責任免除認める判断 NHKニュース

直後に認知症の症状が出て、事故から約1年半後に肺炎で死亡。
出典 子供が蹴ったボール避けて事故、「親は賠償責任を負わない」 最高裁の判断理由は?

1審、2審は親に賠償責任の判決
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遺族は2007年に裁判を起こし、少年とその両親に損害賠償を求めた。
出典 子供が蹴ったボール避けて事故、「親は賠償責任を負わない」 最高裁の判断理由は?

1審・大阪地裁、2審・大阪高裁はともに、男児に過失があったと認める一方、11歳だったことから責任能力はないと判断。
出典 小6蹴ったボールよけ死亡、両親の監督責任なし : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

幼い子どもの過失は親が代わりに賠償責任を負うとする民法の規定を基に、両親に1000万円を超える賠償を命じていました。
出典 子どもの事故「偶然」で親の責任免除認める判断 NHKニュース

上告審ではこれを前提に、親の監督責任の有無が争点となった。
出典 小6蹴ったボールよけ死亡、両親の監督責任なし : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

■問われたのは監督義務者の責任の範囲

子供に対する親の責任はどこまでか
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民法は、子供が第三者に損害を与えた場合、親が監督義務を怠っていれば賠償責任を負うと定めている。
出典 子供の蹴ったボールで事故、親の責任認めず 最高裁  :日本経済新聞

義務を尽くした親の賠償責任を問わないとする例外を設けているが、ほぼ無視されてきた。
出典 【サッカーボール訴訟】子育てから認知症介護まで…判決の影響大きく – 産経ニュース

このため、子供による偶発的事故に関し、普通の子育てをしている親に責任を負わせてきた。
出典 【サッカーボール訴訟】子育てから認知症介護まで…判決の影響大きく – 産経ニュース

その偶発的事故が今回の裁判では?

「危険を予想できたなどの特別な事情がない限り、親が監督義務を尽くしていなかったとは言えない」と初めて判断。「通常のしつけをしており事故も予想できなかった」と結論付けた。
出典 子供の蹴ったボールで事故、親の責任認めず 最高裁  :日本経済新聞

初めてはっきり親に責任はないと判断された事が異例。

子供が蹴ったボールで親の責任なしの判断…問われた「監督義務者」の責任とは? – NAVER まとめ
責任の詳細が詳しく説明されているまとめ。

▼判決を知った人は?

※学校側の責任を問うツイートが多かったのが印象的でした。

■逆転敗訴となった少年の父親のコメントが泣ける

「私たち夫婦、息子にとって苦悩の10年でした。」
以下は全文から父親の苦悩が感じられる部分を抜粋しました。

「被害者の方にケガを負わせ、結果的に死亡したという事実を厳粛に受け止め、親としての道義的責任を痛切に感じています。」
出典 <サッカーボール裁判>「我々の苦悩が終わることはない」少年父親のコメント(全文) (弁護士ドットコム) – Yahoo!ニュース

「息子は自分の蹴ったサッカーボールが原因で人が一人亡くなったということで、ずっと罪の意識を持ちながら、思春期、青年期を歩んできました。」
出典 <サッカーボール裁判>「我々の苦悩が終わることはない」少年父親のコメント(全文) (弁護士ドットコム) – Yahoo!ニュース

「この裁判を通じて、「息子に過失がある」、「違法行為だ」、「親のしつけ、教育がなっていない」と断じられたことは、我々親子にとって大変なショックであり、自暴自棄になりかけたこともありました。」
出典 <サッカーボール裁判>「我々の苦悩が終わることはない」少年父親のコメント(全文) (弁護士ドットコム) – Yahoo!ニュース

「最高裁の判決が出て、まだ気持ちの整理もできておりませんが、主張が認められたことでひとまず安どしています。ただ、被害者のことを考えると、苦悩が終わることはありません」
出典 子どもの事故「偶然」で親の責任免除認める判断 NHKニュース

…言葉が見つかりませんね…。

■今後はどうなる?

子供側だけでなく老人を世話する家族の責任も問われる
被害者救済の構図が微妙に変わりそう。
出典 amanaimages.com

過去の訴訟では因果関係が認められた場合、「被害者救済」の観点から無条件に親に賠償を命じてきた。
出典 ボールよけ転倒死、男性の遺族が逆転敗訴 親の子供への責任「被害の予見可能性で線引き」 最高裁初判断 – 産経ニュース

子供や認知症で責任能力がない老人を世話する家族に対する賠償責任のあり方に影響が大きいとみられる。
出典 ボールよけ転倒死、男性の遺族が逆転敗訴 親の子供への責任「被害の予見可能性で線引き」 最高裁初判断 – 産経ニュース

今回の最高裁の判断は親の責任を限定するもので、同様の争いに今後影響を与えるとみられる。
出典 子供が蹴ったボール避けて事故、「親は賠償責任を負わない」 最高裁の判断理由は?

当時11歳だった子供は21歳になっています。
多感な10代をすべて罪悪感で埋め尽くされた息子の苦悩、それをずっとそばでみている父親の苦悩を考えると涙が出てきます。
判決はどちらの側にも決して消えない心の痛みを与えたでしょうね
…それでも前に進まないといけない…本当に考えさせられる裁判でした…。
双方の胸中をお察しします。