「ips細胞に続きまたも偉業!」京大チームが超新星爆発を解明




ips細胞は記憶に新しいニュースですが、京都大学でまたも偉業と言える解明がなされました。

鎌倉時代の歌人藤原定家が日記「明月記」に書き記した超新星SN1006が、1006年に爆発した時の詳しい様子を、京都大と米ハーバード大のチームがエックス線衛星「すざく」を使って明らかにし、2日発表した。
出典 藤原定家の超新星爆発を解明 「明月記」に記録、京大 – 47NEWS(よんななニュース)

解析された超新星SN1006

この超新星は明るさが一定とされるタイプで、宇宙の年齢などを推定するのに使われている。
出典 朝日新聞デジタル:超新星爆発にゆがみ観測 1千年前、宇宙年齢見直しか – テック&サイエンス

星が爆発するメカニズムや、宇宙の規模と構造の解明にもつながる成果
出典 藤原定家の超新星爆発を解明 「明月記」に記録、京大 – 47NEWS(よんななニュース)

藤原定家の「明月記」について


定家が治承4年(1180年)から嘉禎元年(1235年)までの56年間にわたり克明に記録した日記
http://p.tl/a9yT(明月記Wiki)

明月記には「夜半、おおかみ座の方向に大客星(明るい超新星)が現れ、火星のようだった」と記されている。
出典 朝日新聞デジタル:超新星爆発にゆがみ観測 1千年前、宇宙年齢見直しか – テック&サイエンス

<補足>藤原定家は1162年生まれ。つまり、明月記(彼の日記)は1006年の爆発の様子が明記されているとはいえ、定家自身の体験記ではない。明月記という名称も彼の没後に命名されたもの。

今回の偉業

超新星爆発が起きた事を表す一証拠

この種の超新星はどこから見ても明るさが一定という前提で地球からの距離を測るものさしに使われ、約138億年とされる宇宙の年齢や2011年のノーベル賞が贈られた宇宙の膨張速度の研究の元になっている。
出典 朝日新聞デジタル:超新星爆発にゆがみ観測 1千年前、宇宙年齢見直しか – テック&サイエンス

グループは、爆発から千年後の超新星残骸のエックス線を解析、ケイ素や硫黄などの重い元素の分布が一方向に偏っていることを確認した。見る方向によっては明るさが1割程度違うという。
出典 超新星「ゆがんだ爆発」 京大チームが残骸解析 : 京都新聞

もし、明るさが違う(一定でない)なら、距離・速度が変わってくる。ということは、2011年にノーベル賞が贈られた研究の中の「この種の超新星はどこからみても明るさが一定」という前提が覆ることになり、距離のものさし自体に見直しが必要。

小山勝二名誉教授(エックス線天文学)

「千年の時空を超え、新しい事実が分かったことにロマンを感じる」
出典 藤原定家の超新星爆発を解明 「明月記」に記録、京大 – 47NEWS(よんななニュース)

「宇宙年齢などの推定値にすごい影響が出るかもしれない」
出典 朝日新聞デジタル:超新星爆発にゆがみ観測 1千年前、宇宙年齢見直しか – テック&サイエンス

「加速膨張の理論の見直しが必要になるかもしれない」
出典 超新星「ゆがんだ爆発」 京大チームが残骸解析 : 京都新聞

加速膨張の理論は「物質間の引力の法則で宇宙の膨張はだんだんと減速するという見方を覆した理論」で1998年から広まりはじめた。2011年ノーベル賞が贈られたチームは超新星の研究によってそのことを裏付けた。

ベテルギウスの超新星爆発 加速膨張する宇宙の発見 (幻冬舎新書)
二〇一一年にノーベル物理学賞を受賞した「宇宙の加速膨張」という衝撃的な事実は、どのようにして明らかになったのか?超新星の最新研究をやさしく解説する。
(Amazon商品の説明より抜粋)

この本と今回の成果を比較すれば分かりやすいかもしれません。
出典 www.amazon.co.jp

「哲学は、われわれの目の前に拡げられているこの巨大な書物、宇宙に書かれている」
これはガリレオ・ガリレイの(天文対話)の一説ですが、宇宙に関する研究は、もちろん科学的根拠に基づく探求ではあるものの、見方を変えれば「どの哲学が一般化されるか」ということなのかもしれません。それほどまでに宇宙は計り知れない書物だからです。
いずれにしても、日本の研究チームが宇宙研究の最前線にいることは本当にうれしいことです。