雇用統計9月の予想「ISM製造業景況指数がネガティブでもまだ分からない」
9月の雇用統計が今日になった。
予想するのは難しいが、昨日の米ISM製造業景況指数がまさかの50割れでネガティブサプライズになり
ドル円は104円から1円近く急落した今、さらに難しくさせている。
以下に書いている事柄は方向性を決めるものではなく個人的雑感なので、参考程度にみて欲しい。
最終的には実際の相場を見て自己責任で判断して欲しい
米雇用統計とは?
米国の指標の中で最も注目される指標の1つ。
失業率と雇用は表裏一体だが、雇用も失業率と同じぐらい意味を持つ。
事業所調査によって、非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計された就業者数。
この統計の多い少ないが、経済政策変更のきっかけとなる場合もある。
毎月第1金曜日(夏時間:日本時間午後9時半、冬時間:日本時間午後10時半)発表。
今回の雇用統計は9月の利上げ期待により今まで以上に注目されている。
FRB議長・副議長発言で方向性が決まっている相場
イエレン議長は講演の中で「アメリカの利上げの条件は整った」という発言をし、副議長はさらに強気で9月含む年内2回の利上げ可能性を肯定している。
アメリカの利上げに懐疑的だった市場はこの発言を好感し、100円を切っていたドル円相場も今日まで3円以上も値を上げた。
「足元のアメリカの経済が改善すれば利上げはある」
ドル円は上昇し104円まで到達した。
夕方に発表されたギリスの製造業PMIの数値は予想を遥かに上回ったのも追い風になった。
しかし、その矢先異変が起こった。
先に述べた米ISM製造業景況指数が50を切る49.4と発表されてしまった。
50が景気動向の良し悪しを測る分岐点とされるこの指数で2月以来の50割れ…。
市場は失望し、一時103円近くまで急落した。
ここで考えなければならないのは足元のアメリカ経済は利上げに値するほど回復しているかということだ。
9月(8月)の雇用統計の予想
ここで面白いデータを紹介する。
雇用統計の前哨戦と言われているADP民間雇用者数
2016年 20.5 21.4 20.0 15.6 17.3 17.2 17.9 17.7
ネガティブサプライズのあった米・ISM製造業景況指数
2016年 48.2 49.5 51.8 50.8 51.3 53.2 52.6
そして雇用統計は
2016年 15.1 24.2 21.5 16.0 3.8(未上方修正) 28.7 25.5
ここで注目したいのは昨日と同じように2月の雇用統計(実質3月)はISMが49.5と50を割ったのに対し、雇用統計は予想19.5から、結果24.2になっている。
この時は雇用統計は予想を上回ったものの平均時給減少の方が材料視され、方向感を探る動きのなか、小幅まちまちで推移して大きな変動はなかった。
ここで言いたいのはISM製造業景況指数が悪かったからといって必ずしも雇用統計がネガティブになるわけではないということ。
それを証拠にISM製造業景況指数が発表されたあと、103円は割らず値を戻している。
市場にはまだ雇用統計の市場予想上回る改善による利上げの期待を待っている。
みんなの予想
Twitterの意見
「今回の統計は、あす2日発表される8月の米雇用統計の調査期間とは重なっていない。」
「明日の雇用統計は悪くは無いと思う。上ぶれる可能性も高い。」
「明日の非農業部門雇用統計(NFP)は、事前予想の18万人を下回っても、10万人割れにならなければ、ドル高基調の継続を予想する声もあるようです。」
「8月の雇用統計でも、製造業の雇用は引き続き悪いと予想されているそうだ。したがって焦ってバタバタする必要はないはずで、上値を買い進む必要はもっとないはず。」
「明日の雇用統計の結果により利上げの意識は大分変わって来ると思いますが、9月が無くなるだけで年内利上げは有ると思いますのでここは我慢・静観」
実に様々な意見。
しかし、円安ドル高に気持が向いている意見が多い気がする。
まとめ
いずれにしても市場は今円安にトレンド転換するかどうかの分岐点に差し掛かっており、市場は9月以降大きな盛り上がりを見せるだろう。
100円割れには日銀の口先介入があり底固さを示した。上はどうだろうか…。
9月末に控えるFOMCで政策金利決定会合で利上げ、12月にもサプライズ利上げとなれば?…。
今日の雇用統計で予想を遥かに上回るサプライズを個人的には期待している。
FXを始めるなら利上げ観測の思惑が交錯する今しかないでしょう。
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