書選が独特w…アメトーーク 読書芸人 カズレーザーがカオス
やはりアメトーーク 読書芸人カズレーザーのおすすめ書籍は独特だった。
同志社大卒という異色の経歴。
○ッキーと同じサンミュージック。
アメトーーク第二回読書芸人
2016年11月10日(木)に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)でピース・又吉直樹率いる「読書芸人」が登場しました。
オアシズの光浦靖子さん、オードリーの若林正恭さん、メイプル超合金のカズレーザーさんという芸人界きっての読書愛好家が集まりました。
今回はスタジオを飛び出し、「代官山 蔦屋書店」(東京・代官山)で熱い読書トークが繰り広げられ厳選された2016年のオススメ5冊の紹介や書店の歩き方、自宅の本棚の公開。さらには、本好き必見の出版社訪問。「読書芸人大賞2016」も発表されました。
以下はラインナップです。
又吉のおすすめの書籍は安定感
昨年の又吉の受賞に続いて、今年芥川賞を受賞した『コンビニ人間』は、光浦も若林もオススメの一冊。
村田沙耶香は、三島由紀夫賞などいくつかの賞を受賞しているにもかかわらず、週3回ほどコンビニでアルバイトの経験を活かして、コンビニを舞台とするこの物語が書かれた。
アメトーークでも
18年間コンビニでアルバイトをする36歳独身の女性を描いた作品。読んだ全員が「素晴らしかった」と絶賛した。
と紹介されていました。
若林、光浦もおすすめの一冊です。
世界的なギタリストの男と、一線で活躍する国際ジャーナリストの女。二人は深く愛し合っているが、運命のいたずらで行き違い、異なる相手と結婚してしまう。しかし行き違いは単なる偶然ではない。すでに自分の世界を持ち、社会的な分別も弁わきまえてしまった大人の男女が、それぞれ相手の世界に敬意を抱きつつ、なおかつ人生を共に歩むことは可能なのか――そこには人生設計に悩む「アラフォー」の、すぐれて今日的な課題が潜んでいる
という話。
小説の主軸は恋愛だが、リーマン・ショック、東日本大震災など、現実世界の出来事が張り巡らされていて、熟年層を中心とする読者から熱烈な声が上がり、小説は発売から約5カ月で4万5千部(電子版含む)を売り上げるベストセラーとなりました。
若林もおすすめの一冊です。
芥川賞を受賞したうちの一人、本谷さんは、石川県出身の36歳。2000年に自ら脚本と演出を手がける「劇団、本谷有希子」を旗揚げしました。
代表作には、映画化もされた「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」などがあります。
受賞作「異類婚姻譚」は、気ままに暮らす専業主婦が夫と一体化するような奇妙な感覚に襲われる姿をシュールな味わいで描きます。
性格に癖のある現代女性などを主人公にした舞台は、若者を中心に高い支持を集めています。
第153回芥川龍之介賞の候補作です。
最大の決め手は、文藝春秋のサイトで見た「悪魔のような編集者」
傷つけたい、傷つけられたい――本書は、人々の説明しがたい複雑な本能を明らかにしています
2013年「太陽」で第45回新潮新人賞を受賞して作家デビューした上田岳弘の作品。
早稲田大学法学部卒業後、法人向けソリューションメーカーの立ち上げに参画し、現在同社で役員を務めます。
大手マスコミ各紙の書評ではいずれも高い評価でした。
又吉による火花との決選投票の末、第28回三島由紀夫賞を射止めました。
「意識するしないにかかわらず、人間は過去の歴史を背負って今を生きている。ここから先の時間を消化試合にさせないために新しいものを提示したい」
とは本人のコメントです。
「作家としての<彼の類まれな資質と、この小説のもつ『先進性』に敬意を表する」「構造的に恐ろしく複雑な仕掛けが、独自の境地を生んでいる」「超越文学ないしAI文学の新しい実験に連なるもの」と作品を評していると選考委員をつとめたロシア文学者・亀山郁夫さんに言わしめた東急・Bunkamuraが主催する「第26回Bunkamuraドゥマゴ文学賞」の受賞作です。 即単行本化され、各紙の書評欄や雑誌などに取り上げられたことでも有名です。
光浦おすすめの書籍は腐女子に人気?!
舞台は「架空の港町」と呼ばれる、とある島。そこでは、町長の意向を受け、主要産業を漁業から観光に変えて、花畑で育つアゲハチョウをその目玉にしています。
アゲハを捕食する海鳥は、厳しく制限されなければならず、吹き矢で海鳥を殺す仕事――「鳥打ち」――が必要不可欠な仕事となります。
アメトーークでは光浦靖子が
『鳥打ちも夜更けには』は、架空の島にいる3人の男性を描いた話で、「世界観がすごい!」と紹介していました。
他のメンバーも興味を惹かれていました。
著者名を目にしただけで思わず微笑を浮かべてしまう
お笑い芸人が、ネタをまだ見せてないのに、単に出て来ただけで会場の客が笑うという光景がテレビなどであるが、木下古栗はそれを文学の世界に持ち込みました。
光浦曰く
『グローバライズ』は同僚二人が温泉には入っている話だが、最後の1~2行でひっくり返るような展開が待っている
興奮気味に紹介していました。
マンガ家・天久聖一が提唱する新しい文学表現のスタイル「書き出し小説」作品。
416本の小説の冒頭のみ書かれた「書き出し小説」である『挫折を経て猫は丸くなった』は、MCの宮迫と蛍原も「大喜利のようで読みやすい」と、声に出して読み上げていました。
若林のおすすめ書籍は今言ったんですけれども
「冥土めぐり」で芥川賞を受賞した作家の新刊小説は、社会の底辺に生きる人々の中に、聖なるものを見出みいだす。ドストエフスキー的な世界観を感じさせる意欲的な長編です。
道具立てといいキャラクター設定といい、この小説はエキセントリックな通俗性を濃厚に帯びていて、読み始めるやいなや読者を底なしの深淵(しんえん)へと引きずり込む不思議な魅力を持っている作品です。
1999年に起きた、「お受験殺人」とも呼ばれた文京区幼女殺人事件をモチーフにしている作品。
本作では事件そのものではなく、閉じられた女性同士のサークル内のいがみあいに焦点を当てることで、事件に至るまでの彼女たちの感情(怒り、嫉妬、憎悪、不安、絶望、疑心など)があぶり出されていき異彩を放っています。
アメトーークでは
ママ友5人の関係が噛み合わなくなっていき、最終的に大変な事態になる話と紹介されていました。
2016年上半期の芥川賞候補にもノミネートされた『美しい距離』(文藝春秋)は、余命わずかな妻と、入院中の彼女を介護する夫の日々を描いた小説です。
夫婦はともに40代前半、子供はいない。「延命治療をしない」と決めた妻に、夫は静かに、けれど内心ではさまざまな違和感や葛藤を抱えながら寄り添い続けるます。
特に印象的なのは、語り手である夫の、医者や介護保険認定調査員が自分の知っている「癌患者」の物語に妻を当てはめようとすることを徹底的に拒む姿勢です。
今年1月のシャルリー・エブド襲撃事件の際に注目されたフランス人作家ミシェル・ウエルベックの小説『服従』
2022年にフランスがイスラム主義の国家になり、知識人たちが急に今までと違うことを言い出す物語で、「人間の知識や哲学がいかにもろいかということを表している」と語りました。
カズレーザーおすすめの書籍
初っ端から異彩を放つカズレーザーおすすめの書籍
椅子に使われている釘、貯金箱にたまっているお金、鉛筆の芯など普段は見えないものを見ることで想像力を掻き立てる。
カズレーザー曰く
「自分の想像力が毎回挑戦される」
ショーン・タンは1974年にオーストラリアのパースに生まれ、彼の父は1960年にマレーシアから西オーストラリアへ渡ってきました。
タンはこの絵本を作成するにあたり、父をふくめたさまざまな移民の体験から着想を得たと書いています。
アメトーークではカズレーザーだけでなく
大人向けの絵本という緻密な絵の美しさに一同感動していました。
『さようなら、ギャングたち』、『虹の彼方へ』に続く、高橋源一郎の3作目の長篇小説。
暴力的なものに傷つけられ生き残った過激派達、彼らは精神障害者となった。
治療を試みる彼らの悲哀がラジカルな文体を通して描かれています。
アメトーークでは「タイトルがすべて」と語っていました。
1984年から新たに浅倉久志による新訳版がハヤカワ文庫から出版されたアメリカのSF作家フィリップ・K・ディックの歴史改変SF小説。
第二次世界大戦で枢軸国が勝利し、アメリカが東西に分断されている世界を舞台としています。
物語の背景に世界情勢の軋みがチラチラ垣間見えるのも、この作品の面白さです。
2001年、『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞を受賞。2015年には『片桐大三郎とXYZの悲劇』で「本格ミステリ・ベスト10」2位など高い評価を集めた作品です。
作者は「冷蔵庫が空になるまで仕事をしない」と冗談で語られることもある人物です。
アメトーークでカズレーザーは
「倉知先生は冷蔵庫が空っぽになるまで書かないので、ここで紹介して売れてしまうとまた面白い本をしばらく書かなくなるので、あまりお知らせしたくない」と言いつつ、魅力を語っていました。
どれも読みたい作品ばかり
他にもアメトーークでは
「今読んでもらいたい読書芸人大賞2016」も発表され
祐介 [ 尾崎世界観 ]又吉
まく子 [ 西加奈子 ]又吉
あひる / 今村夏子 【本】若林
ヤギより上、猿より下 [ 平山夢明 ]カズレーザー
静かな炎天 [ 若竹 七海 ]カズレーザー
が紹介されていました。
結局全部大賞だったんですけどねw
どれも読みたい作品ばかりでした。
特にカズレーザーの作品一つ一つが話題になっていましたし、書店の回り方も独特でした。
第一回のアメトーーク読書芸人書籍一覧はこちら
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