「実は誰もが整体師だった」睡眠が及ぼす驚くべきメカニズム
人間は大体大人で平均7~8時間の睡眠を取る。それ以下ならばどこか睡眠不足で体が思うように動かないし、逆に寝すぎているならそれもまた、体が十分機能してくれない。月曜日の出勤が重くなるのは、精神的なものと休日の睡眠過多から来る場合が多い。そんな、人間にとって大事な睡眠が実は驚くべき作用を体にもたらしている。それは、整体と大いに関係することだ。
交感神経と副交感神経
体には日中活動を促す交感神経と休息時に体を修復する副交感神経があり、その2つの神経が対になって体のバランスを保っている。この2つの自律神経のどちらかがうまく機能しないと、体のバランスは崩れ、睡眠不足からくる体の不調に悩まされ、睡眠薬に頼らざるを得なくなる。
日中よく活動する時間は、勤務時間の8時間、そう考えると副交感神経が働く睡眠時間も同じ時間は取りたいところだ。活動と休息のバランスが人間の体調の良し悪しの1つのポイントといえる。
寝返りを打つ行為
睡眠中に副交感神経が様々な体の部分に指令を出す。「修復せよ」という指令が出されると筋肉は修復を開始する。人間が睡眠中に「寝返りを打つ」行動、それこそが副交感神経が指令を出して体を整えている証拠だという。
つまり、寝返りによって自分で自分を整体しているということになる。そして、寝返りを打つそのゴロンの間に体に軽い衝撃が走るわけだが、その衝撃を副交感神経がセンサーの役割を果たし、体のどの部分に修復が必要かを脳に送る。そして、再び体の修復に取り掛かるという過程が備わっているのだ。だから、人は寝ている間に寝返りを何度も自然に打ち体を修復していく。
伸びをする行為
起床時に大抵の人は、あくびとともに伸びをする。これも寝返りと一緒で無意識でする自然な行為だ。人はあくびをすることによって体中に酸素を取り入れ、伸びをすることで睡眠中に硬直していた全身の筋肉をほぐす。それは副交感神経が夜中働いて体の修復を完了した合図であり、これからは交感神経が働き始める合図でもあるのだ。
つまり、人間には自らが自分を整体する機能が予め備わっており、それを良い状態に保つのが「活動する時間と睡眠時間の十分な確保」というわけだ。交感神経が働き過ぎるのも良くなければ、副交感神経が働き過ぎるのも良くない。適度な活動と休息の時間を保つことが自然整体を促す一番の薬になるというわけだ。
布団と枕の選び方
この事実を知っていると、良い布団の選び方が見えてくる。寝返りをうつ時に、副交感神経がセンサーの役割を果たせるある程度の衝撃が必要なのだ。敷布団がやわらかすぎると、寝返りを吸収してしまい、体の修復が必要なのに神経がどこも悪いところはないと誤作動を起こさせてしまうことになる。これでは十分な睡眠時間を取っていたとしても体がスッキリしないだろう。
枕の高さも良く話題になるが、人間が交感神経を働かせている立った姿勢、それを寝ている時も保てるような枕の高さ、柔らかさがいいみたいだ。これもあまり柔らかいものだと首が後ろに行き過ぎることになるし、高過ぎると前かがみの姿勢を保つことになる。良い枕とは、人が自然に立つ姿勢を寝るときにも維持できるものなのだそうだ。
今日のまとめ
誰でもする「寝返り」や「起床後の伸び」にはこんな意味があった
このまとめは、行きつけの整体師に実際に聞いた話に基づいて作成したので、信ぴょう性は高いと思う。睡眠不足や体の不調に悩まされている方は、活動と休息のバランスを見直して本来人間が持っている治癒力を高めることを優先的に考えてみられるのはいかがだろうか?
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